スナック 蓮

2/4
前へ
/121ページ
次へ
2008年10月中旬 9月に19歳になったばかりの私、汐未(シオミ)は地元にある小さなスナックで勤め始めた。 人通りの多い駅前から少し外れた4階建てのビルの2階にその店、蓮(レン)はあった。 そんな場所にあるにも関わらず常連のお客様に愛される、地元でもそこそこ人気な店だ。 20代前半の若くて明るいスタッフと、物知りで情に厚く気さくな40代前半のママ。 お客様の年齢層は平均して40歳前後で、スタッフとは親子ほどの年齢差だが、見た目も若く、話題豊富で楽しいお客様方。 常連の方ばかりで新人でもすぐに打ち解けられる環境。 そして数年前まで私の祖母が、近くでスナックを営んでいたため、蓮の常連さんの中に顔見知りが数人いた。 そのおかげで私もすぐに店に馴染んでいった。 .
/121ページ

最初のコメントを投稿しよう!

36人が本棚に入れています
本棚に追加