9分13秒

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ヒュッ!! 村木から速攻のボールが投げられる。 要がポストシュートを打った為、 日高はノーマークで走ることができた。 迷わず速攻。 (行ける…!!) その… (行かせねぇッ!!) はずだった。 (な…!?) ボールを取る日高。 その後ろから走るのは要義人。 (マジかよッ!?) その距離はみるみる内に縮まる。 ボールを取らなければならない日高は、 パスの軌道に合わせなければならない。 それに対し追う立場である要は、 あくまでもシュートを妨害するよう走ればよい。 元々のスピードでは要が上。 位置的不利はあったがその誤差は強引になくされる。 「くっ…!!」 シュートモーションに入る日高。 そのすぐ後ろには要。 カットされることを恐れた日高はゴールから距離のある場所からシュートを打った。 (や…) ガンッ!! (っべ!!) ボールはゴールバーに当たりコートへと跳ね返る。 「ルーズボールッ!!」 ボールは日高・要の横を勢い良く通過。 運良くボールを拾える位置に居たのは、 「決めろッ!!」 カバーに走っていた峰田。 「日高ッ!!」 すっ… 峰田はゴールに近い日高へパス。 (させるかって!!) カットに走る要。 ダムッ… (あ…) 日高へパス…は出さない峰田。 (やっちまった!!) この時点で峰田は『ド』フリー。 「バカ野郎ッ!!」 峰田はシュートへ。 バスッ…!! 「ナイッシューッ!!!!!」 シュートは決まる。 前半9分13秒。4対1。
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