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(ホントバカに説明すんのは疲れんな~...)
「いい?
本来ならダブルポストになった瞬間に落としちゃえば手っ取り早いわけ。
それがプロンジョンで打つ為にチャンスを1個潰してる。」
「あぁ…そういうことか。」
「そ。あの位置で貰っちゃうとプロンジョンは打ちづらい。
だからあの場面でパスは貰わない。
それがさっきのプレー。」
「…」
「さっきの時点で既に秀皇は僕たちに負けてた。
にも関わらず時間を使う余裕を見せてる。
それが慢り。
後から時間がなくて困るのは、
果たしてどっちかな?」
「そ…それ村木さんに伝えましょ~よッ!!」
「あ?何で?」
「だってそれわかってんならあの人のシュートは簡単に抑えられるじゃないですか!!」
「あぁ…村木ならとっくに気付いてると思うよ。」
「えぇッ!?」
「試合前あいつずっとビデオ見てたでしょ?
あれ秀皇のアップと試合撮ったやつだから。
たぶん向こうのシューターの癖くらい頭に入れてる。」
「はぁ~ッ!?」
「ずっと佑香ちゃんビデオ撮ってたじゃん。」
チラッ…
佑香を見る沖と千秋。
「ん…?」
スコアブックを片手に視線を向ける佑香。
ニカッ♪
「イェイ♪」
手には小さいピースサイン。
「じゃ…じゃあクロさんも試合前からあいつの癖に気付いてたんですか!?」
「いや?僕ビデオ見てないもん。
ずっと村木が持ってたじゃん。
僕はさっきのプレー見て…」
「あ~ッ!!もう自慢いいしッ!!」
賑わう赤高ベンチ。
会話に夢中になり試合から目を逸らしていたクロたち。
「ピーッ!!!!」
審判の笛が鳴り、
視線をコートへと戻す。
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