~危険な贈り物~

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夕御飯時、食欲をそそる匂いがあたりに立ち込める。男の足取りは、妙に軽かった。男には、彼女がいた。しかも、美人で品のある、女性。 程なく二人は同棲する事になった。今日はその初日。彼女が男の家に越してくる。 男は、初めての女性との付き合いにうかれていた。相手は相当の美人。うかれない方がおかしい。 「ただいま。」 男がドアをあけると、女が出迎えてくれた。 「おかえりなさい。」 夢のような光景。幸せな時間。男は満足だった。 次の日も次の日もこの幸せは続いた。 そんなある日、男が帰ると豪華なソファーが、家にあった。 「どうしたんだ?これ?」 「商店街の福引で当たったの!」 すごい幸運はあるものだ。男はさらに幸せを感じた。 ただ、その次の日も、その次の日も家には豪華な家具、はたまた電化製品、宝石なども増えていった。 「さすがに、おかしい。これはいったいどういう事だい?」 男は女に聞いた。 「・・・隠してて、ごめんなさい。実は、全部これはもらいものなの。」 男は驚いた。こんな豪華なものを毎日譲ってくれるとは、どんな人だ。
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