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その人影は紅魔館の正面扉を、門と同じ様に手を翳して開く。
「内装も紅いな・・・穢らわしい吸血鬼にはお似合いだ。」
吸血鬼――この館に住むレミリア・スカ―レットとフランド―ル・スカ―レットの陰口を叩きながら忌々しげな表情で、人影は堂々と内部へと侵入していく。
その瞬間だった。
「・・・・・・。」
人影を逃がさない様に、上下左右へと展開されたナイフの包囲網が一瞬で出現する。
「これ以上は入らせないわ。」
人影の背後に立つメイド服を着た女性――十六夜 咲夜の言葉が正面玄関に響く。
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