STORY.2

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――ガチャ・・・。 重厚感のある音を立て、ザドキエルは自分の宿主――霧雨 魔理沙より大きなゴシック調の扉を開く。 外見もだが、中も白一色となっていた。 白が膨張色である故か、本来よりも広く、ザドキエルとアブディエルの眼には映った。 「やっぱりシンプルだな・・・拠点は何処も。"天神殿"と名前も統一されてるしよ。少し位・・・面白味くらいは合っても良いと思うんだがな?」 「文句を言ったところで、何も優遇されないぞ?ザドキエル。」 アブディエルは、主に食卓用に用いられる大きなテーブルの上にあるティーカップに紅茶を注いでいた。 ・・・もちろん、宿主の種族と特性を忘れずに、紅茶は宿主の能力で冷却していた。 「意外と冷やした紅茶も旨いモノだな・・・宿主を変えれば、こういう風に新たな発見をする事もある。退屈しないように、適当に、足がつかない程度に・・・この三つを忘れずに宿主を変えれば良い。それが私流の退屈しのぎだ。」
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