STORY.2

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その頃、幻想郷の上空。 博麗 霊夢は表情に怒りを滲ませながら、幻想郷上空を飛び回っていた。 理由は、先程の二人だった。 博麗 霊夢は二人が別の人格になっている事に気付いていない。 チルノを自分より知能面で見下しているからこそ。 彼女の慢心が故か、勘の良い彼女は二人の変化に気付けなかったのだった。 「何処に行ったのよ、魔理沙達は!」 霊夢は周りを見渡しながら、飛行し続ける。 ――その頃、博麗神社の境内では。 「霊夢が行ったわね。大丈夫だと良いのだけれど。」 八雲 紫は、開けっ放しにされた障子の向こうに見える空を見上げていた。 「私は大丈夫だと思うわよ、紫?魔力と妖力を感じたけど・・・魔力は魔理沙の様だったし、妖力も妖精のモノ。霊夢は負けないわよ、私も倒されたわけだしね?」 西行寺幽々子は、扇子で口元を隠した状態で、くすくすと笑う。 その仕草すらも優雅だった。 「・・・で、もう話す内容は無いのか?無いなら私は帰らせてもらう。」 上白沢 慧音は立ち上がる仕草を見せる。 その瞬間だった。 八雲 紫は突如として、スペルカードを取り出した。 八雲 紫の雰囲気は豹変し、殺気を放つ。
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