STORY.2

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その刹那に、十六夜 咲夜はナイフから手を放す。 彼女は、西行寺 幽々子の顔を目がけて嘗底による打撃を繰り出した。 しかし、その打撃が届く事はなかった。 「そこまでです。」 十六夜 咲夜は手首を掴まれ、腕を背中へと回される。 頬にエルボーをたたき込まれ、勢いよく地面に倒れた瞬間に組み伏せられた。 足で片腕を踏まれていて、片腕は背中に押しつけられていて動かせない状態。 更に首筋には二刀流の少女――妖夢が刃を突き付けていた。 十六夜 咲夜が時を止めようと、両腕を封じられている状態で逃げられるわけは無かった。 事実上、十六夜 咲夜の負けは今、この瞬間に決定した。
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