STORY.2

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「ふふふ・・・。」 だが、十六夜 咲夜はこの状況下で笑う。 「な、何がおかしい!」 咲夜を組み伏せている人影と妖夢も、その笑みに悪寒を感じた。 「まだ・・・。」 咲夜は呟くように言う。 「まだ終わってないわよ?」 ――カラン! そう言った直後に、本堂内部に何かが投げ込まれた。 "FLASH GRENADE"と側面に描かれた筒だった。 ソレを見た瞬間に十六夜 咲夜を組み伏せていた少女は叫ぶ。 「耳と目を塞いでっ!!早く!」 その少女――"鈴仙・優曇華院・イナバ"は元々、月にある都、月の都の住人だ。 彼女は月の都を守護する軍人であった故に、拳銃・自動小銃・軍用狙撃銃・手榴弾といったモノの扱い方と、それらの危険性や効能も熟知していた。 そんな彼女だからこそ、"FLASH GRENADE"に即座に反応が出来たのだった。 ――そう、"閃光手榴弾"について熟知しているのは軍人か特殊な戦闘訓練を受けたモノくらいなのだから。
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