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そして、考察を続ける最中だった。
自分の右に気配を感じ、銃口を向ける。
しかし、その銃口は瞬間的に掴まれて逸らされるのだった。
「こんな物騒なモノ向けられて驚いたじゃない。」
くすり、と微笑を浮かべた八雲 紫を見て彼女は無理矢理に銃口を握られている手を振りほどいたのだった。
「つれないわねぇ・・・。」
八雲 紫はテーブルから少しだけ顔を覗かせながら呟く。
「このテーブルの境界を操作して"あらゆる攻撃を跳ね返せる程度の強度"にしておいたわ。元・月の軍人様に敵の相手は任せるわ。」
八雲 紫はスキマを足元に作る。
「私は召集したモノ達を避難させてきますので。」
「――スキマ妖怪。」
スキマに入ろうとする八雲 紫を呼び止め、彼女は言った。
「師匠様と姫様の避難を・・・任せる。」
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