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そして男は呟く。
「じゃあ・・・。」
男は笑みを浮かべる。
「――この博麗神社を破壊して、撤退しますかー・・・と。」
何処か緩く感じさせる、間延びした声に反して。
表情に浮かべているは、残酷で冷酷な笑み。
男はスキマに手を入れる。
男がスキマから取り出すは、スペルカードだった。
「――――。」
この世の言葉とは思われない言葉を詠唱した瞬間だった。
博麗神社の上空のみに暗雲が突如として発生する。
ソレを鈴仙・優曇華院・イナバは見上げる。
そして、彼女の本能が警鐘を鳴らしていた。
――今すぐ逃げろ、と。
全力で、振り向かずに、何も考えずに。
ただ逃げろ、と。
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