STORY.3

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そして、その日の、その時を持って。 幻想郷中は未曾有の混乱状態に陥った。 ――あの異変解決の第一人者、博麗霊夢の住処である博麗神社が破壊された。 その事実は人里に多大な影響を与えていた。 人里内では、幻想郷の終わりが近いのではないか、と嘆くモノが現れた。 以前にも博麗神社は崩壊したことはあるのだが、人里の参拝客が居ない博麗神社は壊れたことが人里には伝わっていないのだった。 その上、文々。新聞にも幻想郷を混乱状態に陥らせないように憂慮した八雲紫の情報規制が入っていた。 だが、今回はどう頑張っても隠し通すのは不可能だった。 そして、ソレは人里の守護者――上白沢 慧音の心労を更に増やす結果となっていた。 彼女は人里を護るワーハクタク――属に言う半人半獣である。 人里の警備隊を指揮している上に、寺子屋の教師兼校長という役割を自ら負っている。 そんな彼女は人里の人間が苦しんでいるのを見るたびに心苦しく感じていた。
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