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二階の柵を飛び越えたレミリア・スカ―レットは、重力で普段より加速しているグングニルの先端をアブディエルに向けた状態で振り抜く。 グングニルが放つ風切り音は、一般的な現世の移動手段――自動車と擦れ違った際と同等位になっていた。 ソレをアブディエルは体を反らすだけで避ける。 彼の茶髪が靡き、彼は更に動く。 バックステップで、十六夜 咲夜が投げたナイフを避けた。 ナイフが壁に突き刺さると同時に放たれたレミリア・スカ―レットの蹴りを受け流し、背後に接近していた十六夜 咲夜の鳩尾に肘を叩き込んだ。 「グッ・・・!?」 十六夜 咲夜は吐血し、跪く。 「咲夜!?」 ソレを見たレミリア・スカ―レットは一瞬、アブディエルから意識を反らす。 ソレが大きすぎる隙となった。 レミリア・スカ―レットの小さな体に蹴りがめり込む。 「がはっ・・・!!」 レミリア・スカ―レットは廊下を転がり、大きく咳き込んだ。
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