~序章~

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雫はカギをさし回した。しかし手応えはなく………… 「??……なんでだろう…?お母さん……かえってるのかな…?」 雫はドアノブを回しながら、扉をくぐる。 しかし、廊下は薄暗く、人がいる気配はない。 「?」 リビングへのドアに手をかけたときだった。 ガタンッ。 「お母さん?いるの?」 ドアを開けた時、異様な臭いが鼻をつく。 壁の所々にはくぼみや血の跡がついていた。 「なに…これ?」 雫が足を踏み出した時、呻き声がした。 「うっ…………うぅ……カハッ……」 「!?お母さん!!!大丈夫!?!?」 雫は倒れている母の元へ駆けて行き、抱き起こした。 「!!!雫!!……………ここに……居てはいけな………早く……にげ……なさい!!」 「?ダメだよ………。お母さん……………おいていけない……。」
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