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雫は目をあけ、顔をあげる。
そこには同い年だろうか。藍色の髪。どこかの制服を着ていた。
二本の刀で斧を止めている。
「あっ………は…い。」
「…下がっていろ。」
雫は一歩後ろへさがる。
それを見計らったかのように男の子は斧を弾き、すごい早さで化け物に向かって行く。
男の子は一本の刀でまた振り下ろされた斧を防ぎ、もう一本の刀で化け物の胴体をなぎ払う。
化け物の体は二つにさけ、傷口から砂となって消えた。
男の子は刀を背中の鞘に収め、こっちに近付いてくる。
男の子が姿勢をひくくする。
ビクッ!
雫は一歩さがる。
男の子は雫を一目みて言った。
「……おまえが。………青龍の巫女か……?」
「……?……あなたは一体…?」
「…俺は青龍第一守護。お前を守るためにきた。」
「私を…守る…?」
「そうだ。……詳しい話はババ様の元で。」
そう言って男の子は歩き出す。
雫は慌てて後を追いかけた。
今、破滅への輪廻が回り出す――――。
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