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パタヤ滞在初日の夜…
たいしておいしくないタイ料理を食べ終えて…ホテルに戻ってきたマッコたち御一行…
タイ人のツアーガイドに部屋の鍵を受け取ると…
早速、夜の街に繰り出す計画を練り始めた…
しかし…
当時のパタヤという街は…
どちらかというと西洋人向けのリゾート地…
日本人が訪れるとしても…マリンスポーツやゴルフを楽しむのみで…
夜な夜な女性を求めて出歩くジャパニーズはあまりいない時代だった…
それゆえ…
ガイドの話によると…
飲み屋(女性とセクース可能な店)に入っても…
日本語がほとんど通じない、というのだ…
男4人組の中で…
唯一英語が少しだけ話せるマッコ…
「俺の得意な?英語で何とかなるよ!」
とガイドに説明すると…
ガイドは苦々しい表情でマッコの顔を見つめてくる…
…‘ナンダこのヤロー!
俺のイングリッシュを疑ってるのか?!’
と言いかけたマッコに…
ガイドが申し訳なさそうに話しかけてくる…
「セクース出来る店は…
日本人向けの店と…その他外国人の店に はっきりと分かれている…
その他外国人の店に行くことも可能だが…間違いなく日本語が通じないけど大丈夫か?」
…う~ん…………………
全ての会話を英語でこなすのは…正直厳しいなぁ…
少し考えたマッコは…
「俺は大丈夫だけど…
他のみんなは英語がダメだから…
仕方ない…お前らの為に日本人向けの店にしてやろうじゃないか!」
あからさまに負け惜しみを言うマッコの意見に賛成した友人たち…
シャワーでムスコまでキレイにして準備を終えると…
ガイドと共に夜の街へと繰り出した…
到着したのは…
少しくたびれた、こじんまりした飲み屋さん…
通りに面した壁は…全て真っ赤に塗り潰されており…
その赤いガラス窓には…
ヘタくそなカタカナで…
なぜか‘スシバー’と書いてあった…
‘寿司バー’ってアンタ…
マッコたちが不安そうな表情で立ち尽くしていると…
スタスタと店内に入ってゆくガイドの男…
少し経つと…
「店のママと話をつけたからね!」
と…満面の笑顔で話す…
マッコたちは…少しばかりのチップをガイドに渡し…
意を決して店内へと足を踏み入れたのだった…
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