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「止めて、やめて、ヤメテッ」
声が、響く。
全ての壁を反射して。
その声が対立する者を傷付ける
声が『チカラ』になって切り裂く。
それを制御する術を
彼女は知らない。
傷付けたいわけじゃ、ないのに
ただただ、悲痛な叫びが
愛する想いが、胸に溢れる。
言葉に成らぬ声となって
愛しい者を切り刻む。
「何故…‥」
何故、愛しい者を殺さねばならぬのか。
消す理由など、どこにもないのに。
私は、私でいたいのに。
どうして変わらねばならぬのか
だけど今はただ傷付くばかり。
その紅き瞳に現実を映してーー
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