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そよそよと風が気持ちいい…。
こんな少し眠たくなりそうな天気は現実逃避したくなるものだ…。
ギュウはふと目の前の現実に視線を戻すと、Lv40代のモンスターが2体進行方向を塞いでいた。
Lv25のギュウに取ってかなりヤバい状況である。ある意味僅か5ページ目でラストを飾りそうな勢いである。
「お前太ってるから脂っこそうだなぁ?」
右のモンスターがギュウを吟味しながら答えた。ちょっと残念そうな気持ちが言葉に入っているのは明らかである。左のモンスターはよだれを垂らしながら手に持つ棍棒ですぐさま襲ってきそうな雰囲気である。
(これがゲームならセーブからやり直せるんだろうが…人生そんな甘くないしなぁ…)
ギュウは溜め息混じりにぶつぶつ言いながら電話を手にし、ある場所へとかけた。
「も‼おで喰う‼‼」
左のモンスターが我慢を切らし襲ってきたが、動いた瞬間モンスターの胴が真っ二つになった。横目で見ていた残ったモンスターも気づくと縦に真っ二つにされていた。モンスターの倒れた場所に一人の男性が立っていた。
「まいど。お電話有難うございます。倒し屋丸藤(有)です。」
男は振り返りギュウに営業スマイルを見せた。
この御時世Lvが低くても外出しなければならない時があるので、そういう人をサポートする商売がある。その一つが倒し屋なのだ。
ギュウは男と交渉し、日給2万で着いて来てもらう事にした。勿論倒したモンスターは倒し屋の報酬に入る。
改めてカネズキの所へ向かう事にした。![image=60016920.jpg](https://img.estar.jp/public/user_upload/60016920.jpg?width=800&format=jpg)
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