第一話:始まり。

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次の日の昼、やっとギュウはカネズキの本社がある街にたどり着いた。街的には見る限りビルが多い。倒し屋に2万を支払い、住所の紙を頼りに町を探していく。 所々を見回りながら探す。美味しそうなな店を見つけては寄り道をしたり、可愛い娘がいれば止まって見たり。正に当初の目的さえ忘れてしまいそうになる程、あまりお金を使わず堪能していた。 そうこうしていると、目的の町を発見。後は丁と番地を探すだけである。が、これまたかなり時間を浪費する事になった。 結局たどり着いたのは夜の20時を過ぎていた。カネズキのビルの警備員に中に人がいるのか尋ねてみるが、やはり帰宅した後だった。 そりゃぁこれだけビルが暗ければなぁ、と内心思いつつ、近くのラーメン屋で晩飯を食べた。後日訪ねる事を決めたギュウは寝る所を探すべく、カネズキの会社を通り過ぎた時、何か違和感を感じた。ギュウは自分の直感を信じ、ビル周辺を歩いてみると、違和感の正体に気付いた。 ビルがせせこましく建ち並んでいるのに、カネズキの会社と左の会社の隙間が人一人通れるスペースがあるのだ。ギュウは隙間に入り込み、ビルの壁を手探りしていくと、案の定一つだけ違う大きさの出っ張りがあった。 (ぐいっ)出っ張りをしたに圧すると隣の壁が上へスライドし、地下への階段を発見したのだ。image=60241063.jpg
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