始まり

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  「あ、息子!俺 なんか単身赴任やしついてこい」   すべてはこれから だったのかもしれない…   このふざけた父親は 大田守(まもる)だ。   因みに母親はいない。 まぁ、もう昔ほど 寂しくない。 母親は交通事故で 死んだ。 僕の目の前で……… 今でも覚えているが 思い出したくもない。 むせ返るような 血とアスファルトの 臭いがこびりついて 離れなかった。 少々、5才の僕には 影響が強すぎた。 それから 外に 出るのは避けた。 またあの事故が 頭を過ぎるから。 四股がぐちゃぐちゃに 曲がった 母親の死体が そこらへんに見えた。 とにかく怖かった。
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