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彼女はいったい、その姿を完成させるのに、どれくらい時間がかかっているのだろうか。
じっと彼女を見ていると、何か感じたのか、彼女の方から私に話しかけてきた。
「斎藤さんってー、いっつも携帯握ってますよねー。」
何故か悪いことがバレた時のような感覚に襲われ、ビクッと体を揺らし、驚いてしまった。
彼女を警戒しながら、私は右手に握っている携帯を更に強く握りしめた。
「いっつも、何してるんですか?メールですか?彼氏とか?」
次々に質問が降りかかってきて、息苦しい。
「友達とメールしてるだけだよ。」
そう早口に言うだけで精一杯だった。
「へぇー、メールだったんだ。」
彼女は興味無さそうに答えた。
「ミクは最近、ネットアイドルになったんですよお。」
この子ミクって名前なんだ…ミクルで活動してる私と被るじゃないか。
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