0人が本棚に入れています
本棚に追加
学校から歩いて20分程度の場所に、大きな白い建物がある。
白いといっても全面ガラス張りのスモークマジックガラス。
道端に並んだ人工芝や人工林。
移動する機械、
並ぶコードの数字に管。
機械ロボットの模型からミニロボットカーまで展示されている、いわゆる「機械ロボットの展示館」
ここで気に入ったロボットやカーや電子機器は購入できるし、発明、研究もできる。
何より発明家が揃っているという点ではマニアや商工業者、その手の仕事関係の人では有名な場所である。
そして
「平成」生まれの祖父がここで働いているのだ。
「おじいさんっ」
螺旋階段を抜け、研究室の休憩所に入ると慣れたようにテーブル脇に鞄を置いて祖父を呼んだ。
しかしなかなか出てこない。
研究室に閉じ込もってるらしい。
「おじいーさんっ!!」
大声を上げると、古びたドアが開いた。
「おぉ、ひかる。」
やっと出てきた祖父の姿はおじいさんとは言えない程、まだ若い姿である。
しかも長身でガタイもいい。
本当に歳をとったおじいさんなのかと考えるが、医療技術が発達した今になっては特に不思議に思うことではない。
「お疲れ様。はいこれ。」
最初のコメントを投稿しよう!