不幸な手紙

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「それにしても馬鹿な愚民を相手にしたわ。別にあんただけが不幸ってわけじゃないのに、ムカつく顔してたわね」 「は………い」 召し使いは反応に困ってしまった。それが面白くないのかリンはわざと音を出してカップを置いた。 「ねぇ…レンは私の味方?」 「もちろん味方です」 「どんな事があっても?」 「はい……」 「ああ!レンならそう言ってくれると信じてたわ!!大好きよ!!」 「僕も…です」 リンは苦しげに答えるレンの首元に手を回して抱き着いた。レンはそっと背中に手を回した。 「あら、もうこんな時間?もっと一緒におしゃべりしたかったけど…残念ね。また話しましょう。レン」 「かしこまりました、リン」 リンは椅子から降りるとドアの方へ向かった。これからお稽古や勉強がある。レンはただ後ろから見守る役目だ。王女リンを守り通し、世話をし、つきっきりでいて王女が心を許す存在。 それが召し使いレンの一生の役目だ。 おそらく一生変わることはないだろう。
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