不幸な手紙

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「レン…おやすみ」 「はい、おやすみなさいリン」 レンは寝るまで一緒だ。とは言うもの若い男女二人だ。以前がくぽが 「やっぱり男女二人きりで寝るのはまずいんじゃないか?レンも男だし」 という超爆弾発言により、レンの役目は一緒に寝るからリンが寝るまで見守るに変わったのだ。(その後にがくぽをルカがしごくのを必死で止めるレンが目撃されたらしい) 「スー…スー…」 「よしっと」 リンが規則正しい寝息になるのを確認すると部屋を出て自室に戻ろうとする。そんなレンを呼び止める声がした。 「レン様!」 「はい?」 そこにいたのは一人の使用人だった。使用人は走ってきたらしくレンの近くに来るなりハァハァと肩で息をしていた。 「どうしたんですか?」 「これ…青の国からの速達の手紙で…至急渡せと…」 「分かりました。明日の1番に渡します。ありがとうございます」 「それでは私はこれで…先に失礼します。レン様」 使用人は一礼するとその場を後にした。 「様なんていいのに…」 レンも彼も同じ使用人同士だった。が、それはリンが気に入っているかで大きく異なるのだった。気に入られているレンはそれだけで貴族扱いなのだ。 「まぁいいか~明日も早いしとっとと寝よう」 ふわーとあくびをしながら自室へ帰っていった。
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