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―――ダンッ
どこかでは銃声が響いていた。
―――ボーンボーンボーン
どこかでは時計が響いていた。きっちり三回だった。
「あら?おやつの時間だわ。レーンーおーやーつー」
「そう言わなくてもちゃんと有りますって」
そう言ってレンは菓子が乗った皿を置いた。早く早くとせがむ。そんな姿が幼い子供のようでレンは微笑ましかった。
「今日は何なの?」
「ブリオッシュです」
「わあ…いい香」
リンはにこりと笑い食べて言った。
「ひょうだばふぇん」
「口を空にしてから話してください」
リンはモゴモゴと口を動かしアフタヌーンティーでおしこんだ。
「そうだわレン」
「何ですか?」
「今緑の国が滅んでいっているから見てきて?」
「え?」
今何と言った?
レンはしばらく理解出来なかった。
なぜ緑の国が滅んでいる?
なぜ進行形?
なぜ
「ああそうだわ」
彼女が知っている―――?
「先にがくぽが行ってるわ」
レンはドアが壊れそうになるまで勢いよく開き、走り出した。
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