緑に似合うは赤

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「くっ…はぁはぁ」 レンは走っていた。黄の国と緑の国は隣接しているのでさほど時間はかからなかった。なぜ気づかなかったは単に城から見えなかっただけだった。 もっと早く気づいていたら…もっともっと自分が強ければ…… 「くっそぉ……ミクぅぅうぅ!!」 死体の名前を叫びながらレンは走った。 ついた頃には緑の国は赤い海に変わっていた。 「ミク?がくぽ?どこだ?どこに…」 レンは探し続けた。周りには被害を受けた農民達がさ迷い果てていた。いつものレンならば助けるだろうがそれどころではなかった。レンは自分の罪悪感を殺しながら探し続けた。 「ミク?がくぽ?ミク?どこにいるんだ?」 「うう…ぐっは…」 うめき声にも聞こえた声は聞いたことが無かった。が音としてはいつも聞き慣れていた。その音がする方へ走っていった。 「がくぽ?」 「うっぐ……あぁ?レン…?」 そこにいたのは自分の良く知っている大臣がくぽとその腕に寄り掛かっている―――数時間前まで笑っていたミクだった。レンは信じられないとでも言いそうな顔で、体中が動かなかった。 「がくぽ貴様…!!」 「違う!!俺は殺してない…ミクが…銃の引き金を……俺はもう嫌だ…」 「ミクが……?」 ポツリと頭に雫が落ちた。雨だ。この炎の海を消すには少なさ過ぎた。そして雨は一緒にミクの左胸から血が流れた。 「俺は…遅すぎた」 「そうかなぁ…」 「そうだ…」 気づけてよかったじゃないか 僕はまだ薄情者だ また目から何も出ないや
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