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「優君約束だからね、必ず空けといてよ」
「あっ…ああ金曜日な」
キラキラと濡れて光るグロスに頬を引き攣らせた優子は、デートの約束を断れずにいた自分に最悪にテンションを下げた。
あの悪魔っ!!!!!
いったい何考えてこんな体にしてくれたのよぉっ
気が付けば男の子になってるし、どういう理由かそのお顔は随分とイケメンでビックリする程モテてるし…それはまあいいけど
だったら記憶もきちんと改ざんしておけっつぅの!!
佐藤優という男の子としての20年間の記憶は確かにある
親も友人もきちんといるし困る事はない
けど…けど…
佐藤優子としての記憶もしっかりあるってどーいう事!?
そう、優子の試練は性別だけではなかった
可愛い子侍らせて青春しようにも私はレズじゃないんだから同性と恋愛なんて出来ないっつうの
どんなに可愛くてもあの唇にキスなんて絶対無理
これじゃあリセットしたのに一生童貞もありえるじゃない
どうしてくれんのよお!!!
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