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「優、おまえバイトする気ない?」
コンパに明け暮れ怠惰な毎日を送る優に、澤田が声をかけてきた。
人生をリセットしたものの、女性と関係を持つ事を否定した心と体のおかげで、青春を謳歌する事は叶わず、すでに終えてしまった学生を再びやり直すのもいまひとつで、コンパにかこつけ酒に逃げては怠惰な生活を送っていた。
「一人辞めちまってさ、調度人を探してたんだよ
おまえどうせ暇だろ?短期の助っ人で構わないからさ、どう?」
「どうせ暇だろって…
まあ暇なのは当たってるけどさ」
「だろ?んじゃオッケーな、俺店長に話しとくから頼むな」
「…了解」
強引な澤田に苦笑しつつ、自分を心配してくれてんだなあとこの気立てのいい男友達のさりげない暖かさに笑みがこぼれた。
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