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「優!?」
呼び出しておきながらなかなか姿を現わさない優に痺れを切らしたのだろう
店近くまでわざわざ探しに来た澤田が見付けたのは、信号脇で立ちすくみ、涙をポロポロと流す優の姿だった。
「優、何があった!?」
ゆさゆさと体を揺すられ、優は店で見てしまった淳に衝撃を受けた事、直後に奈緒からメールがきた事を話し携帯を澤田に渡した。
奈緒からのメールを読んだ澤田は、何も聞かずに優をそっと抱きしめた。
頭一つは高いだろう澤田に抱き込まれると、その体制の懐かしさによけい涙が零れる。
小柄な優はその腕の中にスッポリと収まる為、女だった頃を思い出させた。
何で男なんだろう
こんなにも抱かれる心地よさを知ってるのに
私はやっぱり男にはなりきれないよ
．
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