記憶のカケラ
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春にしては肌寒く、冷たい風が髪を揺らしていた。 頭上には離陸していく旅客機が羽を広げ、空を見上げた澤田は大きくため息をついた。 「晴れの日にため息なんかつくなよ澤田」 「ため息なんかついてたか?」 「ついてたな、ほら遅れるから急げ」 「そうだな」 大学生活を2年過ごし、残りの2年を交換留学生として過ごすことを決めた澤田と共に、3人は空港へと向かっていた。 .
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