記憶のカケラ

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30分程たった頃だろうか、コンビニの袋を抱えた淳がアパートへ戻ってきた。 「優、起きてるか!? プリンとかゼリーとか、サッパリしたやつ色々買ってきたから食えるなら食えよ」 そう言って額に手を充てた淳はため息をついた。 「熱全然下がってないな、しかも汗でパジャマが湿っぽくなってる。」 勝手に開けるからなと箪笥を漁った淳は、着替えを取り出しパジャマのボタンを外し始めた。 「……ちょっ、淳自分で着替えるから」 慌てて胸元を合わせるがお構いなしにパジャマを脱がせていく 「いいからいいから 怠くて動けないんだろ? 熱だしてる奴を襲う程鬼畜じゃないし気にするなよ」 ほてった肌が外気温に晒され、恥ずかしさより心地よさに力が抜けていく。 されるがままに体を拭かれ、新しいパジャマを着せられて横になった。 .
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