5.

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「あ、はい。かしこまりました。」 それにしてもここの人間は礼儀正しい。 扉が閉まった途端、サキは息を吐いて壁に寄り掛かった。 そして腕を組んでボスの方を見ながら口を開いた。 「さっきの少年、新入り?」 さっきの礼儀正しさとは打って変わった口調だ。 「あ?あぁそうだよ。アリヤユウマ、3週間前に入った超新米。」 「3週間で任務行かせたの?」 サキは驚いて言った。 「あいつの腕は確かだよ。」 「ふーん。じゃあ任務成功?」 「いいや。殺し損ねた。」 ボスはタバコに火をつけながら呟いた。 「とりあえず厳重注意。姿見られなかったらしいからな。」 白い煙で顔が覆われる。 「…それよりもサキ。今俺が気になってんのはお前のことなんだけど?」 サキはため息をついた。 「まさか…殺し損ねたとか?」 「そんなわけ。仕事は完璧。でもねー…」 「でも?」 サキは少し黙った後、ためらいがちに口を開いた。
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