6.

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それから俺はずっと海里に世話になっている。 彼女がこのマンションのオーナーの娘だということも後から知った。 こんなにお金持ちで裕福な生活をしている人と一緒に生活するなんて夢にも思わなかった。 帰る家があって、そこで待っていてくれる人もいる。 久しぶりの感覚に最初は少し戸惑った。 触れてほしくないと思う日もたくさんあった。 それでも彼女がくれる人間の暖かみがとても居心地良くて、いつの間にか気を許していた。 俺が何日かぶりに帰っても、 街で適当な女の血を吸ってきても、 笑顔でおかえりと言ってくれる。 何一つ文句を言わずに。 そういえば前にもこんな感覚を味わったことがある。 そのときも人間の暖かみを感じさせられた。 俺の横でいつも笑っていて、 その顔は青空の下で太陽に照らされてキラキラしていた。 記憶は薄くて曖昧だけど、 毎日が楽しくて仕方がなかった幸せな時間が過去にあったのを 今でも俺は覚えている。
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