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頬に当てられた手は冷たかった。
でも頭痛なんて飛んでいくほど唇は熱かった。
離れたとき、サキの息は少し上がっていた。
それを見てボスは不敵な笑みを浮かべながら言った。
「慣れろよ。」
サキは彼を睨んだ。
「あと15分。」
腕時計を見ながら呟く。
そしてサキを見てほほ笑みながら顔を近付けた。
「もう一回…する?」
その言葉にサキは目を見開き、彼を押し返した。
「しねーよ、バカ!早く仕事行け!」
そう吐き捨てた後、彼女は休憩所を出ていこうとした。
「待てよ。」
サキの手を掴んで自分の方に引っ張って言った。
彼女はあからさまに嫌な顔をしてボスを見た。
「お前今日任務ないからさ、新米の面倒見てやってよ。」
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