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「ああ、この間の。確か…アリヤユウマだっけ?」
「そう。あいつにいろいろ教えてやって。」
あれから3時間後、サキは自室のベッドに寝転がって今朝あったことをいろいろと思い返していた。
リョウのせいで忘れてたけど…
夢を…見たんだった。
あれは私の記憶なのだろうか。
昔のことはあまり覚えてないな…
と考えていたときに、いきなりコンコンとドアをノックする音が聞こえてきた。
サキは起き上がって耳をすます。
「だれ?」
冷めた声で呼び掛けると、少年の声が聞こえてきた。
「あ、えと、アリヤです。アリヤユウマです。ボスに指導してもらえって言われて僕来たんですけど…。」
覗き穴で顔を確認する。
この間ボスの部屋にいた、黒髪の整った顔をした少年。
ドアを開けて彼の正面に立った。
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