7.

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ふと横に顔を向けるとすぐそばにアリヤの顔があった。 さっきの元気で明るいほほ笑みではなく、妖艶な笑みを浮かべている。 サキは無表情でその顔を見つめた。 アリヤは彼女の目をまっすぐ見つめ、表情を変えずに口を開いた。 「でも、あなたのそういうところ…俺は好きですよ。」 彼女はまじまじと目を見つめた。 口を開こうとした瞬間、彼の表情がパッと変わりさっきまでの明るい笑みになっていた。 「さ、行きましょう、サキさん。僕練習して早く上手くなりたいです。」 そう言いながらドアを開ける。 「…あ、じゃあ、先に入ってて。準備するから。」 「わかりました。」 そう言って中に入っていく彼の背中を目で追い、ドアが閉まったあと、サキは振り返って用具棚に手をかけた。 …………… …なんなんだ、あいつ… さっきの顔… 何か…心の奥を見透かすような…そんな表情だった。 しかも一人称が僕から俺に変わってたし… 雰囲気も…全然違った。
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