7.

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「へぇ。僕にもいつか相棒ができるかなぁ。」 同じほほ笑みを浮かべながら彼は呟いた。 まだ新米の頃は自分専用の銃は与えられない。 銃の腕前や知識もそうだが、組織から信頼されるに足ると判断された場合、付与される。 付与されると言っても、自分で試し撃ちしていくつかの中から選ぶことができる。 「できるよ。上達すれば。」 サキはアリヤの目をじっと見ながら言った。 その目から何かを読み取ることはできない。 「サキさん?どうかしました?」 首を傾げてサキの顔を覗き込む。 「いや、なんでもないよ。お前って変わった奴だな。」 そう言うとサキは荷物を持って練習室へと歩き出した。 「ええ、それってどういう意味ですか?」 待ってくださいよと言いながら彼も練習室に入っていった。 「サーキ。」 廊下で呼び止められて振り返る。 「あれ、帰ってきてたんだ。」 カンザキは煙草を吸いながらサキに近付いた。 髪はオールバックになっておらず、ラフな格好をしていた。 それでもウザいほど女にモテそうなルックスだった。
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