156人が本棚に入れています
本棚に追加
「もしかして…また…?」
また?……
あぁそうか…前にもあったなこんなこと。
一緒に住み始めてまもない頃、自分を上手く抑えられなくて彼女を怖い目に合わせてしまった。
「ごめん、海里。」
「謝る必要はないわ。大丈夫よ。」
そう言って彼女はヘルの頭を優しく撫でる。
少し手が震えているのが伝わってきた。
彼女は…怖がっている。
「とりあえず戻りましょう?」
ヘルの腕を取って立たせる。
「あんまり近くにいると、危ないぞ。」
少しうつむきながらつぶやく。
「理性が飛んだら、前みたいに手加減なしにお前を襲うかもしれない…わかってんのか?」
強い目線でそう言った。
「わかってるわよ。」
彼女も負けじと言う。
「じゃあ離れろ。怖い目には合わせたくない。」
それでも彼女は手を離そうとしない。
そのまま寝室へ連れていかれてベッドに座らされた。
最初のコメントを投稿しよう!