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「カンザキさん。時間の無駄なんすけど。何したいのかよくわからんし。」 サキは遠い目で彼を見て言った。 カンザキはぷっと吹き出し、リボルバーを下ろした。 「なんだよ、お前本当に動じないよな。でも、いきなり扉開けたのはあんまり褒められたもんじゃあないぜ。 だからお前は」 「一番になれないんだろ、うるせーよ。てかしつこいんだよ、いつもいつも。」 サキは苛立ちを込めて彼を罵倒した。 振り返って、机の上にあるアタッシュケースに鍵をかけた。 内心実はヒヤヒヤした、けど無駄だったな、ほんとにムカつく。 「まあでも、危なく私じゃなくてカンザキさんが死ぬとこだったかもしれないよ。」 「そうか、忘れてたわー。近いもんなボスの部屋。」 サキはカンザキの言葉に振り返る。 「まったく。まぁカンザキさんがどうなろうと別になんとも思わないけど。てかむしろいっぺん死ね。」 「おいおい、ひでーな。」 サキはニヤッと笑ったあと、すぐに真顔になって言った。 「着替えるから出ていって。」 カンザキを追い出して全ての支度を終えたサキは鏡の前に立った。 ネクタイをきゅっと締める。 「…まぁいいか。」 少しきっちりし過ぎた姿にバカバカしさを感じてネクタイを緩めた。
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