愛を食いちぎって。覚悟を決めたって。

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その行為から1ヶ月以上生理が来ませんでした。 薬局で妊娠検査薬を買ってトイレで尿をかけ、結果を待つこと三分。 結果は陽性でした。 私は妊娠していたのです。 思わず私は歓喜の叫びを上げました。 お腹に、真様の子が、宿っている!それは耽美の究極である!嬉しい。嬉しい。嬉しい。真様の精子が私の卵子と結合して受精して一つになって。一つになって。一つになって。新しい、真様の究極に麗しいDNAを受け継いだ子が十月十日待てば私の股から出てくる訳ですね!素晴らしい!なんと甘美的!なんと理想的!他の女共よ私に平伏せ!あははははははははははははははははははははは。あははははははははは。私は狂っている。何か私は退行していっている。だけどもう関係ないのです。私は私に意志という蒙昧なものは存在しないのです。主義という曖昧なものなど確立しないのです。私は常に五里霧中です。霧の中のようにうようようようよした存在なのです。けれどそんな微々たる問題はどうでもいい!真様に会いたい! 私は急いで彼に会いに、彼の棲むマンションまで急ぎました。 格好は部屋着ですが、そんなの関係ありません。 私は走りました。 妊娠してるから無理しないほうがいいのかもしれませんが走りました。 人にぶつかりながら。 転けそうになりながら。 必死に必死に走ったのです。 マンションの入り口に到着すると真様が丁度出てきました。 「真様──!」 私は叫び手を振ろうとしましたが止めました。 真様に隠れて見えにくかったのですが、綺麗な女の方が真様の腕に絡みついていたのです。
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