episode1

5/74
2462人が本棚に入れています
本棚に追加
/153ページ
しかし、こうやって会話を聞いている限りでは、それはなさそうだ。 おそらく、相手は特別な感情を抱いているが、陸は全くその気はないのだろう。 確かにしょっちゅう夜中に電話をしてくるのは尋常でないし、その都度、寝不足になりながらも付き合っている陸もお人よし以外の何者でもないと思う。 けれども、冷たく突っぱねてしまえば仕事に支障が出てしまう。 だから陸は、嫌々ながらも根気よく相手をしているのだ。 悲しいかな、陸の周りには、そういった“ビジネスとプライベートの区別がつかない女達”が集まってしまうようだ。
/153ページ

最初のコメントを投稿しよう!