episode1

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「それは、俺もそう思うよ。正直、めちゃくちゃ腹立った」 「でしょう?」 美里が続ける。 「よくその場で怒鳴らなかったと思うわ」 「怒鳴りたかったよ。だけど、お客さんだから我慢したんだ」 「…偉いのね、陸」 美里は一瞬だけ微笑むと、すぐに真顔になった。 「やっぱり、今の会社だと、色んな事を知られちゃってるからやりにくい?」 「…本音はな」 「そりゃそうよね。社長からして、簡単にそうやって喋っちゃうんだもの」 「うん…それが一番ショックだったよ」 陸は深く息を吸うと、美里の顔を真面目な表情で見た。
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