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「ん…それはよく分かるわ」
再び頷く美里の顔を、陸が覗き込んだ。
「だけど、辞めるのは反対…そんな顔だな」
「そういう訳じゃないけど…」
「ないけど…何?」
珍しく言いにくそうにしている美里に、陸が尋ねた。
「なんかあるの?」
「うん、実は…」
美里が意を決したように顔を上げた。
「私も…会社を辞めるかもしれないの…」
「え?!」
さすがに陸が驚いた。
「辞めるって…一体どういう事?」
「ま、まだ本決まりじゃないわよ。ただ、辞めるかもしれないって言うだけで…」
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