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美里の頭を軽く撫でながら、陸は続けた。
「だから生活の事は心配するな。どんな事をしたって守るから」
「うん…」
「でも、美里が働いてるのって、生活の為じゃないだろ?お前にとって会社って、すっげー大事なもんなんじゃないの?」
美里がどれだけ会社や社員を愛しているか、陸はよく分かっているつもりだ。
その会社を辞めるのは、軽い決断で出来る事ではないはずだ。
「…業績不振とか、そういう問題なのか?」
「ううん…違うわ。確かに不景気で売上は落ちてるけど、何とかギリギリ黒字を保ってるから」
「じゃあ何でだよ?」
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