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もちろん、普段から会社の話は互いによくしている。
だから陸も、美里の普段の状況は理解しているつもりだったのだ。
それが、自分の知らない所で、美里がそんなに悩んでいたとは。
「もう遅いし、お風呂入ってきたら?」
「え?あ、うん、そうだな」
美里に言われて、思考の止まった陸がゆっくりと立ち上がる。
本人がまだ話せないと言っているのだから、もうこれ以上はどうしようもない。
『まぁ、そのうち話してくれるだろ』
バスルームに向かいながら、陸は胸の中で軽く呟いた。
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