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「だって啓太は特別だもの。元社員なんだし」
「陸だって元社員じゃないですか」
「あ、そうか…」
美里が再び笑う。
「だけど、やっぱり陸にはまだ言えないわ。どう話したらいいか分からないもん」
「大切な人だからこそ、話せない事ってありますからね」
「あんまり心配掛けたくないからね」
右手を挙げて店員を呼びながら、美里が言った。
「だけど、話さない方が余計に心配するんじゃないですか?美里さんが会社を辞めるかもなんて、あいつにとっては青天の霹靂でしょ?」
「うん、かなりビックリしてた」
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