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「嫌です。私、社長の器じゃないですもん」
美里が言うと、香川は分かっていると言ったような顔で苦笑いをした。
「まぁ、そう言うと思ったけどな。だけど、お前しかいないだろ」
「本当に無理です。私は二番手の方が性に合ってるんですから」
「確かに、美里は参謀タイプだからなぁ…」
香川が、一言ずつ確認するように話す。
「実は…あてがない訳じゃないんだがな…」
「次の社長の…ですか?」
「ああ」
「だと思いましたよ」
美里が呆れたように笑った。
「社長は、考えなしに動く人じゃないですからね。そこまで決めた上で、私に話をしてるんでしょう?」
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