episode 2

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「陸がいるから社長にはなれない…そう聞こえます」 「何よ、それ」 眉間にシワを寄せて、美里は啓太に詰め寄った。 「あんまり馬鹿な事を言うと怒るわよ?私が、仕事と陸の事を一緒くたにされるのを嫌うの、知ってるでしょう?」 「怒るわよって…もう怒ってるじゃないですか」 身を乗り出している美里を両手で制しながら、啓太が笑う。 「啓太がくだらない事を言うからでしょ」 「くだらなくはないですよ。美里さんにとっては、陸が一番大事でしょ。正直、会社よりも大切なんじゃないですか?」 「だから、それとこれとは話が違うわよ」 「違わないですよ。美里さんは一人しかいないんだから、大事っていうキャパも一個しかないんです」
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