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「それは美里さんが自分の変化を認めようとしないからですよ」
「変化?」
啓太はビールを一口飲んでから頷いた。
「美里さんは陸と結婚して、いえ、厳密に言えば、最初に付き合い出した時に変わったんですよ。それを自分で認めてない」
「そんな事ないわよ」
「ありますって。仕事より大事な人が出来た事に、美里さん自身が戸惑ってる。素直になればいいのにさ」
啓太の言葉に、美里は頭を振った。
「別に戸惑ってなんかないわよ。会社と陸の事を分けて考えてるだけ」
「だからそれが駄目なんですってば。分かんない人だなぁ」
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