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「仕事はどうなんですか？うまくいってます？」
「ああ、なんとかな」
「“なんとか”なの？」
そう言って驚いた顔をしたのは美里だ。
「念願叶っての転職なのに、“なんとか”って言うレベルなわけ？」
「そりゃそうですよ。完全なキャリアチェンジだし、会社の体制とかも全然違うんですから、それなりに苦労はしますよ」
「へぇ、なんか意外だわ。啓太の事だから、ソツなくやってると思ってたのに」
「いや、ソツなくやってますよ。ただね…」
啓太の表情が軽く陰を帯びた。
「やり甲斐と言うか…前ほど夢中になれないのは事実ですね」
「仕事に？それとも会社に？」
「…両方ですかね」
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